現在の厳しい経済環境の下、売り上げ・利益を上げるために、経営者・管理者を含めて皆さん大変苦労されていることと思います。
もちろん弊社も同じく、この厳しい状況で悪戦苦闘しております。

過去のメルマガでも触れておりますが、企業は業績が悪くなると会議が多くなりがちです。その原因は、上層部が業績悪化に不安を抱き、その不安を解消するために実績数字の達成状況や活動状況を確認するといった「数字中心の会議」が頻繁に行われるからではないでしょうか。

以前の弊社でも、目標数字に対してできていない部分・できていないスタッフを参加者の前で指摘する、あるいは叱咤激励するといった数字中心の会議を行っていました。

その結果、参加スタッフが浮かない顔をしていたり、会議の終了後にコーヒー缶をゴミ箱に投げつけていたりする姿を見かけ、なんとも言えない後味の悪さを感じていたものです。

数字中心の会議は、いわば「数字中心のマネジメント」で「不安解消のマネジメント」とも言えます。そのようなマネジメントの下では、スタッフは責められるのを避けるために、自分に不利となる事実を隠します。当然のことながら、会議の中でもその事実が出てくることはなく、本当に議論しなければならない課題は先送りという状態でした。
そして、部内でも同じような雰囲気の会議を繰り返し、若手社員のモチベーションまでも下がるといった悪循環に陥っていました。

冷静に見ると、このような状態で会社の業績が上がるわけもなく、私はマネジメントの変更を行う以外に打開策はないということに気付きました。

上層部の不安を解消するためだけに行われる数字中心の会議。
自分の意見の方が常に正しいと錯覚している管理者の叱咤激励。

これらはすべて、上から下への一方的なマネジメントであり、このようなマネジメントを続けていたのでは、スタッフのモチベーションが下がっても上がることはありません。
そこで、マネジメントの転換を行うために、以下のような方針を打ち出しました。

1.売り上げ、受注が悪いのは現場のみが悪いのではなく、上層部を含めた全員の知恵の不足、能力の不足が招いた結果。
 
・・他人に責任転嫁しても業績は上がらない。知恵を絞り、能力を出す努力をするしか、他に方法はない。

2.上司が部下に対する注意・アドバイスを行うときは1分以内にまとめる。
  (注意やアドバイスは業務上のことに絞り、人生観や生き方などの注意やアドバイスは業務外で行う。)

・・3分も注意をすれば、部下は心の中で「あなたがやって見せて」となり、5分過ぎると「そこまで言われる筋合いはない」となる。さらに10分過ぎると、感じの悪さだけが残って何を言われたか覚えていないということになる。
 
3.意見やアイデアは会議の場で発言する。また、発言や報告は、文章・口頭を問わず、わかりやすく簡潔に行う。

・・会議の場でわかりやすく発言する勇気を持つ。発言や報告はわかりやすくまとめるようにする。また、当事者のいない場で批評や討論をしない。  

この方針を社内へ説明した際、管理職者のほとんどは「ああそうですか。」と聞き流し、また多くの現場スタッフは「またどうせ長続きしないだろう。すぐ前の状態に戻るよ。」という受け止め方をしていました。
しかし、このマネジメント転換と同時期にPROナビという支援ツールを導入したことにより、状況が少しづつ変わりました。

PROナビは、組織連携を可能にし日常の業務をOJTにすることができます。また情報共有の仕組みであり、上層部・管理者・現場スタッフを含め全ての人が互いに、社内の決め事を守っているかどうかが見えるようになっています。

現在は不安解消のマネジメントから転換し、新たな方針の下PROナビを活用して、情報共有・見える化を実践しています。
私は、この新たなマネジメントのやり方で、全社員で情報を共有し、方針を守っていくことで、スタッフのモチベーションが上がり、必ず業績が向上するということを確信しています。

アスクラボ株式会社 CEO 川嶋 謙