不況が長期化する中、弊社も例に漏れず影響を受け、予算の達成が厳しい状況です。
しかし、現状を素直に見ると、弊社の知名度や後発であることなどを考えると、これは異常な状況ではなく当たり前の状況であると思っています。

景気のいいときには、消費者は必要なものはもちろん、必要ではなくても「あったらいいな・欲しいな」と思うものでも購入していましたが、不況の続く現状を素直に見ると、必要なものは購入しても、「あったらいいな・欲しいな」というものは即必要なものではないため、「保留」として後回しになることも当然と思います。

不況の影響を大きく受けているのが自動車産業ですが、これは国民の車の保有台数が減少しているわけではありません。現状を素直に見ると、新しい車が「あったらいいな・欲しいな」と思っても、現状「新しい車でなくても困りはしない」と、車を買い換えるサイクルを先延ばしにしていることが要因です。

約5年程前に弊社は東京に拠点を作りました。その時、初めてセミナーを開催したのですが、セミナー前日の参加申込者数が4名でした。
スタッフから「この人数でセミナーを開催しますか?中止にしますか?」と問われ、一瞬取りやめようかと思いましたが、よく考えてみると、無名の弊社が初めて東京でセミナーを開き、多数の参加者があるのが普通なのか、参加者が数人というのが普通なのかというと、数人の参加というのが当たり前の状況なのではないかと思い、そのままセミナーは実施しました。

現状を素直に見ることで、自らが置かれた状況が、当たり前なのか、当たり前でないのかが明確になります。

・自社の商品が、ユーザーにとって必要不可欠なものになっているのか?
・提案する営業担当者のスキルは、お客様に商品の必要性を感じさせることができるまでになっているのか?
・商品開発の技術力は、必要性を感じさせる裏付けになっているのか?
・セクショナリズムを越えて組織連携ができているのか?
・会社自体のブランド力はあるのか?

今、こういった事項を感情に左右されず素直に見ていくと、弊社ではまだできていないところ、足りていないところが存在しています。そのできていない点、足りていない点について、社内で見える化することで共通認識を持ち、改善・改良することが必要なのです。

不況を乗り越え勝ち残るためには、課題の本質の解決が必要です。
課題の本質を見つけるためには、現状を素直に見ることが必須のはずです。
市場のニーズと自社の力(商品・営業力・技術力)の違いを冷静に客観的に拾い出し、スピーディに改善することが市場からの支持、すなわち売上・利益につながるのだと思います。

(追記)
その後、東京でのセミナーは、年に2回定期的に開催しておりますが、おかげさまで現在では250席の会場が早期に満席となる状況です。

アスクラボ株式会社 CEO 川嶋 謙