会議の目的は課題と解決策の共有です。しかし、以前の弊社の会議を振り返ると必ずしもそうではありませんでした。課題の解決どころか、課題となったその原因の言い 訳と責任所在のなすりあいに時間を費やし、本来の会議の目的を果たせていませんでした。加えて、部署間には高い壁があり、上司と配下スタッフの信頼関係も希薄で、課題の 具体的な解決策などは何も決まらず、幹部・管理者・スタッフを含めて、参加者一様に後味の悪い会議をしていました。

このような雰囲気であったにもかかわらず、当時は実績数字を稼げていました。やっていることは過去のビジネスモデルを繰り返すだけでしたが、お客様の仕事や収入も安定していたため、お客様のリクエスト・要望に応えるといった受け身であっても受注ができ・実績数字を稼ぐことができた時代だったからです。

しかし、市場は必ず変わっていきます。それにもかかわらず、変化する(であろう)市場ニーズに合わせた新たな収入源の確保や、新たな技術・マネジメントへの改善・改良など、現状を変化させて将来に備えるといった対応にはほど遠い弊社の状況に、私はリーダとして非常に危機感を持っていました。

お客様のリクエストや要望に応えるだけの「待ち」の態度から、お客様にリクエストや要望を起こさせるために「提案する」という態度に変更するためには、スタッフ自身の「やろう!」という気持ちがまず必要です。つまり、弊社が発展して生き残るためには、スタッフのやる気が一番重要な要素であると私は考えました。その後、スタッフのやる気をどのように引き出すのかを考えるようになり、次のような取り組みから始めました。

1.会議をできるだけ少なくかつ時間も最小限にする
2.人前で恥をかかせない

当時の私を振り返ると反省点が多々あります。会議ではスタッフの「出来ているところ」より「出来ていないところ」ばかりを指摘していました。指摘されたスタッフのふてくされた表情につられてつい感情が入り、相手を説得してやろうと長話もしていました。話が長くなればなるほど当然ながら相手の集中力も欠け、意欲向上どころか「また同じ話か・・・」といった受け止め方で「やる気」は低下していたはずです。そのため、出来ていること・出来ていないことを含めて、会議の場・人前で恥をかかせるような指摘はしないことにしたのです。

現状では、各自がPROナビ(※)で情報をつかむことができるようになり、会議の場では方向性と対策を中心に協議することができるようになりました。その結果、会議の数と時間が大幅に削減され、幹部会議も月1回・1時間程度に効率化することができ、空いた時間は収入を上げるための活動に利用することが可能となりました。

【追記】
※PROナビは、弊社開発の組織営業力強化システムです。PROナビは、数字を中心とした進捗管理をメインで行うSFAではありません。営業部門・技術部門の各担当者が、顧客、商談に関する日報情報を登録することにより、異なる部門からの多面的な情報を組織的に共有し、業績の向上を目指す仕組みです。

アスクラボ株式会社 CEO 川嶋 謙