先日、知人との会話で、あらためて気付かされたことがありました。
それは、「世界のリーダー、政界のリーダー、ビジネスのリーダーという言葉は普通に聞いたことがあるが、世界の管理者、政界の管理者、ビジネスの管理者という言葉は聞いたことがない」ということです。
知人のその言葉に、日頃、企業の組織営業力強化のお手伝いをする中で非常に重要である「リーダーの役割」の本質をついた言葉であると思いました。

当たり前のことなのですが、リーダーは皆をリードして導く人のことであり、皆をチェックして管理するだけの人をリーダーとは言いません。
それが、知人の言った「世界の管理者」などという言葉は聞いたことがないということに表れているのではないでしょうか。

さて、現在の経済・市場では需給バランスが崩れ、世界の多くの国が借金を抱え、また、大震災の影響もあって非常に不安定で厳しい状況が続いています。
このような状況下で、企業を継続しビジネスを展開するためには、不安を抱えている配下スタッフの力を結集し、ライバルとの競争に勝ち残らなければなりません。
その役割を与えられているのは管理者ではなくリーダーなのです。

激変する経済・市場において、企業を取り巻く環境が同じままで存在することはありません。常に変化している世界情勢や市場環境に対応する対策を立てることが、いま、本当に求められているリーダーの役割なのではないでしょうか。
管理することがマネジメントであると理解しているリーダーは、管理・チェックを強めてスタッフのできていないところを指摘するか、あるいは会社全体といった大きな視点ではなく自分の部署や自分の管轄を守ることを中心にした行動をとります。

このようなマネジメントではいくら管理を強めても、経済・市場の環境自体が変化し、ビジネスとして通用するルールの変更がなされたことに対応ができないため、企業として、また組織として生き残ることは不可能です。

私自身アスクラボのトップですから、当然リーダーの役目を求められます。
皆をリードし導くことが私の役割であることは間違いありません。
しかしながら、私自身がリーダーの素質をすべて・完璧に備えているわけではありません。
会社の組織は、私を含めてすべてにおいて完璧なメンバーで構成されているわけではないのですから、私自身がリーダーの素質をすべて備えていなくても、私の欠点を補うためにスタッフそれぞれの長所を見つけてそれを結集し、行動の道筋を指し示すことができればよいと思っています。

実際に、スタッフの意見や言動、発案の中には、役職や経験に関係なく、改善・改良などについて組織全体で見ればリーダー的なものが多々あります。その中から、いいものを拾い上げ、社内に指し示すことができれば、結果として私はリーダーの役割を果たすことができると考えています。

日本が大きく動いた幕末の頃、その時代に活躍する多くの人材を輩出したのは「塾」という仕組みであった。また、塾長というのは常に定まったものではなく、そのとき塾で論ずるべき議論の内容に一番詳しい人が塾長の役割を勤めた・・・という話を聞いたことがあります。

リーダーがリーダーとしての役割を果たすためにも、「PROナビ」の情報の中から、私の役割を補ってくれるリーダー的意見や発言、アイデアを常に探しています。

アスクラボ株式会社 CEO 川嶋 謙