一言で消えるアイデアや意見【アスクラボメールマガジン】

現在のように変化が早い経済・市場環境では、営業スタイルはもちろん商品開発においても、過去の成功体験がそのまま通用するわけではありません。変化する市場に合った営業スタイルや商品開発が、変化するスピードに合わせて求められます。

企業の中では、市場に一番近い位置で接している現場担当者が、より多くの市場のニーズに触れ、より重要となる情報を持っているといえます。つまり、市場の変化を最前でつかんでいるのが現場担当者なのです。
しかし、実際の会議や打ち合わせの場では、次のようなことが生じているのではないでしょうか。

営業部と商品開発部のスタッフが集まって会議を行っています。
役職のついていない営業部の若手スタッフが勇気を振り絞って発言しました。

「現在、弊社の商品は他社に比較して○○が弱いので、○○の強化が必要だと思います。
実際にお客様からも、他社に比べて○○が弱点という意見を聞きます。
販売戦略も見直しをして、お客様目線で改善した方がより市場に適していると思います。」

この若手スタッフの発言に対して役職者、あるいはベテランのスタッフが次のように発言しました。

「そのような意見が何になる?場をわきまえて発言しろ!」

役職者やベテランスタッフがこんな発言をしたら、意を決して発言した若手スタッフが意気消沈するだけでなく、会議に参加した他のメンバーも、発言すること自体をためらい、発言を控えるという状況になってしまいます。また、それは会議の場だけにとどまりません。参加したメンバーなどから社内に広がり、「発言することが必ずしも良いことではない」という社風が形成され、多くのスタッフのアイデアや知恵、気付きが埋もれてしまい、市場ニーズとの乖離が発生します。
つまり、役職者やベテランスタッフの不用意な一言で、会社存続のためのキーとなるべきスタッフの意見やアイデアが消えてしまうのです。

国内の需給ギャップが20兆円あると言われる現状では、すべての業種・業態において、今存在する全企業がそのまま生き残ることは客観的に見ても不可能です。生き残る側の企業になるためには、現状の事実=市場ニーズつかんでこれを認め、そこから発生している課題を解決することが必要です。

市場に接しているスタッフの意見が、上司や先輩の一言で消されてしまうような風土の企業は、どう考えても生き残ることは難しいのです。

★PROナビ:弊社開発の組織営業力強化システム

経営者や管理者にとって、現場の事実・市場のニーズというのは、なかなか厳しい内容が多いものです。しかし、生き残る・勝ち残る企業になるためには、避けては通れない必須事項であると私は思っています。
弊社では、PROナビに各自必ず「所感」を入力するようにしています。商談に関連した自身の活動やお客様の対応について所感(意見や改善案)を入力することができるので、現場の貴重な意見として周知・蓄積されます。
私もスタッフの日報や所感から、現場の事実・市場ニーズをつかんで活用しています。

アスクラボ株式会社 CEO 川嶋 謙