サバンナで暮らすアフリカの人々の驚異的な視力のことは、よく知られています。
5.0の視力は普通で、7.0の視力を持つ人も多く存在するそうです。
日本人と比較した場合、日本での一般的な視力検査で最高2.0ですから、7.0の視力はまさに驚異的です。
しかし、この視力の差は、アフリカのサバンナという環境と日本の環境の違い、そして、その環境で生きていくために必要な能力の差といえるかと思います。

野生動物と人間が共存するアフリカのサバンナは、弱肉強食の環境であり、自身に起こり得る危険をいち早く見つけて回避するという行動ができなければ、その地で生き延びることは難しいのです。つまり、遠くを見渡せて確認できる視力は、サバンナという環境で生きていくために必要な能力の一つで、環境へ対応した結果なのです。

ビジネスの世界でも、環境への対応は重要です。

特に、めまぐるしく変化する市場環境への対応は、サバンナの環境への対応と同様に、企業が生き延びていくために必要となります。

景気がよかった頃、大手グループ企業は親会社から十分な仕事が入り、発生する仕事を処理すれば収益を上げることができました。また、独立系の企業はユーザからの要望がどんどん発生し、その要望を処理すれば収益を上げることができました。
しかし、景気が停滞している現在ではどうでしょうか?
大手グループ企業は親会社からの仕事量が減少し、思うように収益も上がっていません。経費を抑えるために外注費を削っても、それも限界に近づいてきています。独立系の企業は、期待していたユーザから期待する発注が来なくなり、当てが外れた状態で収益も上がらなくなっています。
景気をはじめ企業をとりまく環境の変化に対応できなかった結果が、収益の減少に直結しているのではないでしょうか?

話を戻しますが、仮に、日本人が日本という生活環境に適合したまま、アフリカのサバンナで生活をしたらどうなるでしょうか?5.0という視力を持たない日本人ですから、その結果は想像に難しくありません。しかし、人間は環境に適応・対応していくための潜在能力を持っています。環境の違いを認識すれば、視力を5.0にするという方法以外で、徐々にその環境に適応・対応していくのです。

企業をとりまく環境が変化した際、企業のスタッフ全員が一斉に環境の変化に対応するのは無理かと思います。しかし、環境の変化を認識できれば、一部のスタッフから徐々に変化した環境に対応していくことができるのです。

アスクラボ株式会社 CEO 川嶋 謙