成長を邪魔しないマネジメント【アスクラボメールマガジン2025年3月号】

成長を邪魔しないマネジメント

弊社に採用試験を受けに来てくれた人物の採用・不採用を決めるというのはとても難 しい判断です。会社としては正直なところ、仕事を覚えて周囲の人達と協調して仕事 ができ、長く働いてくれる人物に入社して欲しいと考えています。多くの場合、面接 を受けに来て下さる方も自らの能力を活かし、周囲とも良い関係を築いて安定して働 きたいと考えておられると思います。結果的に、その時点において会社として希望す るスキルを持っている、又はそのスキルを身に着けることができそうな事前知識や、 性質を持っている方と一緒に仕事をさせて頂いております。

これまで採用に関わる業務を行っていて、履歴書の情報や採用試験、面談中の会話の 中から入社後に弊社にて従事して頂きたい業務に適正があるかどうかを見極めること は困難であり、また、見極められると考えるのもおこがましいと考えています。過去 の採用経験の中から考えても、縁あって弊社に入社し数年間仕事をして頂くうちに入 社当初に期待していた仕事とは違った領域で、能力を発揮してくれる場合がありま す。

そのような場合、上司や管理者がその才能を見つけて伸ばしたというよりは自らが出 来る事や貢献できること、プライベートでの特技やそれを活かせるものを自分で見つ けて、又は無意識のうちに担当している仕事に反映させていて、時間が経つにつれて 実績ができると同時にその人物の「長所・特技」として周りが認めていくという経過 が多いと思います。逆に面談に来た時点では短所と感じていたことが仕事の経験を積 んでいくことで、短所の裏側にあった長所が伸びていくことがあるようです。例を挙 げてみます。

 ・少々頼りなく、言葉数も少ないので人間関係は苦手なのかと思ったが発言にも慎 重な性格で長期的な信頼関係を築くことができる

 ・技術的な知識やスキルが不足しているようだったが、幅広く助っ人をこなすこと で対応力を伸ばしていった

 ・臆病過ぎて大胆さに欠けると思ったが、慎重に良い提案をしている

 ・説明等が大雑把な印象だったが新規の提案を仕掛けていくのは得意

採用の時の印象と、入社後のその人物の能力の向上や実績を目にするうちに、会社目 線で「個人を育てる」という視点では失礼だし、見落とす能力があると思うようにな りました。必要なのは当人の成長を邪魔しない組織作りです。「こうすべき」という 事項をできる限り少なくし、本人が「こうやりたい」という事が出来る風土を作って いくことが経営層と管理者の役割であると感じています。

以前のメルマガで記載しましたが、弊社が水害にあった際に片付け作業をしていた 時、「自主性尊重・平等・目的の明確性」がモチベーション高く仕事をするために必 要な要素だと認識しました。そういった環境を作るためには情報共有が土台となりま す。自主的に動くためにも、個人の才能や成長を組織が気づくためにも日々の活動報 告は不可欠です。弊社ではPROナビ(※)を使って上記のような風土作りを進めてき た結果、現在は健康的な生活を送りながら黒字経営を続けることが出来ています。

アスクラボ株式会社 会長 川嶋 謙