「売上不振」、「市場が求めるビジネスモデル・商材が開発できない」といった経営的な課題も、そもそもは現場の課題の情報共有不足に起因しているのではないでしょうか? 現場で発生した課題に対応せず、放置した結果、時間の経過とともに経営的な課題になり、被害や影響が及ぶ範囲が大きくなると私は考えています。

経営課題のスピーディな解決のためには、経営課題となる以前の現場課題の解決が必須となります。そして、現場課題を解決するためには、現場の正確な情報が必要となります。例えばメーカにおける「売上不振」という経営課題に対して、現場課題としては次のようなことが考えられます。

【営業的な要素の課題】
 ・営業計画、行動の問題
 ・スタッフのモチベーション、スキルの問題

【開発的な要素の課題】
 ・機能や価格と市場ニーズとの適合
 ・ライバル製品に対する優位性

これらの現場の課題について、現場の正確な情報を掴むには、現場スタッフや関係者からの情報提供以外に方法はありません。ただし、現場の「課題」ですから良い情報ばかりではありません。上層部や経営者層にとっては耳の痛い話しや聞きたくない情報も多々あるかと思います。また、中間管理者層にとっては現場と上層部との板挟みになるような内容の情報も多いかと思います。
しかし、現場の事実を情報として上げることができなければ、現場課題が時間とともに経営課題に発展し、ダメージの大きさによっては会社が存続できなくなる可能性も否めません。大企業は企業としての体力・財力があるため、その対応に、ある程度時間的な
猶予がありますが、中堅・中小企業にはその猶予はありません。情報共有の先延ばしは経営的リスクの増大に直結するのです。

現場の課題に対応ができれば、経営課題の芽を摘むことができ、被害は最小限で済みますが、現場の課題に対応ができなければ経営課題に発展し、企業の収益に大きな影響を及ぼすこととなります。
現場の課題解決はもちろん、その課題から将来を予測した対応ができれば、他社に先んじて利益を出すことも可能です。

市場ニーズを最初に掴むのは、お客様に接する営業現場のスタッフであり、ものづくりを担う製造現場のスタッフです。同様に、市場の変化を最初に捉えることができるのも現場のスタッフです。スタッフが掴んだ市場の変化も現場の課題として情報共有されれば、企業・組織として対応することが可能となります。

市場の変化に対応できなければ企業は衰退します。
市場の変化に追従ができれば企業は存続することができます。
そして、市場の変化を先取りできれば企業は利益を上げることが可能になります。

現場課題が経営課題にならないためにも、現場の情報を共有することが必要なのです。

※PROナビには、日々の商談日報を通じて情報を入力した営業現場・製造現場スタッフへの評価的恩恵(ユーザエネルギー)と、共有情報の有効利用のためのAIリスク診断機能があります。

アスクラボ株式会社 CEO 川嶋 謙