世界で発生しているさまざまな大事故の原因は、事故に至る前の初期トラブルの対応ミスにあるとされています。また、大きな交通事故を起こす前には、事故には至らなかったもののヒヤリとした経験をしている人が多いという報告もあります。ビジネスの世界も例外ではありません。初期対応のミスが大きなトラブルとなり、大きなトラブルには必ずと言ってよいほど前兆があるのです。例えば、お客様やスタッフとの会話や打ち合わせの際の意思疎通の有無や、意見・認識の相違などは、トラブルの芽となる前兆現象と考えることができます。その段階でトラブルの芽を摘み取れたら、企業はトラブルによる損失を防ぐことができます。

さて、商談を受注に結び付けなければ企業の存続は不可能ですが、受注は利益を上げるための目的であり、あいまいな決め事やお客様との意思疎通が不十分なままで受注をすると、後々大きなトラブル案件・赤字案件となる可能性が高くなります。しかし、実際の営業活動や商談対応の中では、受注前のお客様とのやり取りに大きなトラブルの要因が含まれていることなどを明確に報告したり、日報に記載したりすることは希で、それらは直接的な表現ではなく、あいまいな間接的表現で報告・記載がなされることが大半です。そんなリスクを含んだ日報データの中には、トラブルの芽や前兆などのリスクを予感させる類似する言葉や表現が存在します。そのリスクとなる表現・言葉を察知して対処ができれば、企業としてトラブルを防ぐための対応が可能ではないでしょうか?

アスクラボは、営業と技術が連携してお客様の課題を解決するという経験を生かして、組織連携の仕組み「PROナビ」と、経営課題解決のために経営者層とのコミュニケーション力の必要性を認識し強化するための「トップアプローチ研修」を商品化して実績を積んできました。そして現在、AI(人工知能)技術を持つ企業とコラボし、AIによるリスク判断の仕組みを共同開発しています。
この仕組みは、たくさんの日報データの中からトラブルの芽や前兆となる言葉や表現をAIで抽出し、リスクの可能性を含んだ日報情報を関係者に知らせる機能(特許出願済)をPROナビに付加し、企業・組織でトラブルを防ぐための準備や対応を実現するというものです。

企業におけるトラブルは、直接的な金銭の損失のみならず対応のためにスタッフの時間を割くことになります。そして多くの場合、仕事のできるスタッフや精鋭・優秀な人材がトラブル対応に投入されるため、企業としてのダメージはより深くなります。トラブルによる被害を最小限に抑える、あるいは未然に防ぐためにも、いかに早くトラブルの兆候をつかみ、リスクに対応するかが重要となるのです。

アスクラボ株式会社 CEO 川嶋 謙