以前、弊社が行っていた営業のスタイルは、以下のような流れでした。

1.既存ユーザを営業が定期的に訪問
2.ユーザから要望が発生すると営業がSEに同行依頼
3.ヒアリング情報を基にSEが提案書を作成
4.営業とSEが同行してユーザに提案書説明
5.受注決定

何の問題もない流れのようですが、実は、提案書の説明はもっぱらSEで、営業担当者は横で聞いているといった状態であり、受注が決まると「後はSEさんお願いします」とでも言うように営業担当者の手からその案件は
離れてしまっていたのです。
そして、その後システム上のトラブルが発生しても、SEがすべて対応するという状況が一般化していたのです。

私自身も現場で実際に起きていることを知らず、ユーザーからのお怒りの電話で初めて実情を知るような有様でした。

そのような状況の中ですから、社内のコミュニケーションや人間関係はとてもよい状態とは言えず、現場スタッフと経営陣、営業部と技術部との関係も良好では無く、会議を行っても、結果的に成績の悪い原因について「あら探し」を
行っているような後味の悪いものでした。

私は、経営の責任者として このままの状態を続けていてはユーザー及び市場から必要とされなくなるという危機感を持ち、悩んでいました。

そんなある時、意外なところからヒントを得ました。
ヒントのもとは「夫婦喧嘩」です。夫婦の間で、お互いが自分の言い分ばかりを主張して、相手を理解しようとしない時に夫婦喧嘩は起きているのです。
そして、『ひょっとして会社の中でも同じ現象が起きているのではないか?』ということに気付いたのです。

その当時は、経営陣、営業部、技術部のスタッフそれぞれが、「自分たちが(自分の部署が)一番苦労していて忙しい!」と思い込んでいる様子でありました。

それは、自分の言い分ばかりを主張して相手を理解しようとしない状況にあったと言えます。その為、お互いが何をしているのか、どのような苦労をしているのかを知り、理解しあえる「情報共有」が必要であると感じました。
情報共有ができないと会社内部のコミュニケーションを取ることができず、情報伝達に漏れが発生し、トラブルが起こります。

そこで、会社内部のコミュニケーションが取れるよう、情報共有を会社の方針として掲げることを決心しました。
しかし、情報共有を実現し継続する為には、市場に一番近い現場スタッフの協力が不可欠であり、現場スタッフの協力を得るためには、「現場スタッフへのメリット」が最優先であると思い、下記の事項を明確にすることを考えました。

1.現場を管理するのではない。
  現場の苦労、困っていることを上層部に理解してもらう。
2.情報の横連携をはかる。
  他部署へ自分たちの部署の行動や苦労を理解してもらう。
3.経営陣・上層部のための「情報共有」ではない。
  最初に現場スタッフが助かり、次に管理者が助かり、最後に経営陣・上層部が助かるという「情報共有」である。
4.戦う相手は内部ではなく外部にいる。
  企業内部で足を引っ張り合うのではなく、他部署であっても社員同士、仲間が困っていれば助け合う!

弊社が情報共有を始めて、約4年が経過します。
今では全部門、全スタッフが自社開発の情報共有ツールに毎日入力をし、活用し、情報共有の活性化に役立てています。
またその結果、会社としてのチーム力はかなり向上し、チームプレーが出来ていることを実感しています。

アスクラボは、日本一のチームプレー、情報共有ができる会社を目指します。

アスクラボ株式会社 CEO 川嶋 謙