今回は何社か導入事例が出てきた中で、どこのお客様でも共通して出てきた課題や傾向など、私の感じたことを書いてみたいと思います。

■導入検討の最初の障壁は既存システム

どこのお客様でも同じなのですが、必ず既存システムをどうするかという話になります。しかしこれは避けて通れない道で、一度はあるべき姿の青写真を現場の方々と協力して作らないと、現実的な解決策を導き出すことができません。大手のお客様になればなるほど、必ずと言っていいほど予算管理システムや販売管理システムなどの基幹システムとの接続が検討され、数値項目の追加や連携運用について検討されます。

一方、現場は現状の管理体制にとても疲弊していることが多いです。この上にさらに日報入力が入るなどとんでもないと言われます。確かにそう思いますし、実際に作業は増えると説明しています。かといって初期導入で無駄を排除したあるべき姿を作ろうとすれば、相当なカスタマイズ費用が発生してしまいます。悩みに悩んだ末、カスタマイズするお客様と、まずはノンカスタマイズで行くお客様に分かれていきます。

■「管理」なのか「支援」なのか?

面白いことに、どこのお客様でも既存システムは「営業支援システム」と呼ばれていることが多く、現場の人たちは支援と言いながら数値管理システムであることを知っています。別に管理システムが悪いわけではなく必要なのですが、本当に現場が助かるシステムに「支援」という名を付けてあげたいと思うわけです。

実はPROナビをノンカスタマイズで導入したお客様の方が、「管理」と「支援」の違いに早く気付かれているようなのです。カスタマイズする場合は、既存の管理の仕組みに限りなく近づいていくことが多く、私達も細心の注意をはらいます。

どうしてこういう傾向なのか考えてみた時、一つ気付いたことがあります。それはカスタマイズするしないの問題ではなく、システムに関係なく課題の本質に現場の人が気付くかどうかにかかっているようなのです。PROナビはそれを気付かせる情報共有ツールにすぎないわけです。

■PROナビを使うことが目的ではない

あるお客様では、定期的に定例会で効果や課題を確認する運用をしていました。実際に稼動してみると思った以上に入力されており、順調な滑り出しのようにも見えましたが、数ヶ月目の定例会で、現場からPROナビの趣旨を再確認したいという意見が出ました。そんな時にじっと黙って聞いていた部門長がこんなことを話されました。

部門長:
みんなはPROナビをやらされている感覚ではないか?
PROナビを使うことが目的ではなく、今期の戦略を達成させるのが目的だよね?
そのための情報共有ツールにPROナビを選択しただけだよね?
だったら趣旨とか運用ルールが分からないとかではなく戦略達成のためにどう使ったらよいかを議論するんだよね?
既に情報共有はできているので誰が何をやっているのかみんな知ってるよ
ルールなんかいらないから好き勝手にやればいい
報告するだけで本人は成長するのかい?
そういう建設的な意見を出す場にしよう!

非常にごもっともなご意見で、現場の表情が変わるのが分かりました。実際には、30分ほどの説教?だったのですが、私は感動しました。この状態になれば、後は自然に運用が流れていき、ツールをどのように活用するのか、本質の議論になっていくのではないかと思いました。

(アスクラボ株式会社 東京事務所所長 八木 さとし)