表情は会社のエネルギー【アスクラボメールマガジン】

仕事柄、数多くの企業を訪問するのですが、最近、少し気になっていることがあります。
それは、訪問した企業の社員・スタッフの方々に「表情がない」ということです。
もちろん、すべての方が例外なくということではありませんが、感情が見えにくく、淡々とした印象を受けてしまい、全体的に「表情がない」と感じてしまうのです。

ある大手企業の経営者に面会したときのことです。
「当社スタッフの感じはどうですか?」と聞かれました。
私は率直な意見として「スタッフの方々に表情がないですね」と答えると、「それは何を物語っていると思いますか?」と再度聞かれました。
これも正直な意見として「社内の活気がないように思います」と答えました。
社員に表情がなければ活気が感じられないというのは、当たり前のことかと思います。

企業には数多くの人が働いていますが、出身地や経歴が違い、性格や価値観も人それぞれに違います。加えて仕事を行うポジションがそれぞれに違うのですから、同僚・上司・後輩と、考え方や意見、判断に違いがあるのは当然です。
その結果、自身の考えと違う判断に納得ができなかったり自身の考えを認められて嬉しかったり等々、喜怒哀楽をはじめ様々な感情が生じるのも当然のことです。

もちろん社会人ですから、感情を表に出すというレベルについては相応のものがあってしかるべきですが、それぞれに生じた感情が自然に、あるいは思わず表情に出てしまうのは、人として普通のことであると思います。

表情がない・感情を表面に出さないということと、業務上改善しなければならない事項やトラブルの前兆が表面に出ることなく埋もれてしまい、会社としての対応が遅れるということとは、ある程度同期しているように思います。
違う意見や考えを持っていても言わない・同調してしまう・表情にも出さないとなると、本来、表情により相手に認識されるべき違いやズレが気付かれないままとなり、気付いたときには対応が遅れるという事態に陥るからです。

また、感情を表情に出さないで当たり障りのない対処を続けていくと、物事に対して無関心になってしまい、お客様の表情が読めない・他部署のことも関知しないといった結果を招き、組織としての強みを発揮できなくなってしまいます。

では、表情がない・感情を表面に出さない理由はなんでしょうか?

過去に意見、考え、判断の違いを表面に出したことで、社内で不利益を被ったり、自身の仕事に支障が生じたりといった経験をした、あるいは自身が直接経験していなくても先輩社員からの継承による感情を表面に出さないようにする社内の風土等に起因していると思われます。

その結果、改善・改革や新たなことへの挑戦より、なるべく感情を表に出さないで、日常を無難に過ごすことを選択し優先させているのだと思います。このように、日々を無難に過ごしている状態では、社内に活気が生まれることはまず望めません。

さて、弊社のスタッフですが、怒って周りに当たり散らしたり、ふてくされて投げやりな態度をとったりということは、流石に社会人ですからあまり見かけませんが、考え方が違い納得していない、あるいは頑張った結果に満足している、また、仕事の合間の軽口に笑みがこぼれて楽しそう・・・といった表情のスタッフはよく見かけます。

以前は、無表情・無関心が広まっていた時期も確かにありましたが、社内で情報の共有化ができ、他の社員や他部署が何をしているのかをお互いに知ることができようになって変わりました。大変なのは自分だけではなくて、皆が苦労して頑張っていることを知ることができ、その結果、システムを超えた部分でもコミュニケーションが可能になったからだと思います。

私は社員・スタッフの表情は会社のエネルギーであると思っています。
現在、投資が先行して収益的には厳しい状況の弊社ですが、スタッフの表情が見える間は、市場に合わせた商品・サービス、営業スタイル、マネジメントの改善・改良ができ、ビジネス市場で戦っていけると思っています。

アスクラボ株式会社 CEO 川嶋 謙